
Boss
BX-80 Mixer
ギター用エフェクターではなく、8チャンネルのミキサー。複数の楽器やマイクからの音声をまとめて、音量や音質を調整し、出力するための機器。エフェクターとしての機能はありません。
BX-80 Mixer のレビュー
Boss / BX-80 Mixer とは
Boss / BX-80 Mixer は、1980年代にリリースされたコンパクトな8チャンネル・ミキサーです。ギターエフェクターというよりは、多チャンネルの信号をまとめて、音量調整や簡単なルーティングを行うための機材ですが、そのユニークな仕様から、現代の音楽制作においても独自のポジションを確立しています。
Boss / BX-80 Mixer の特徴
1. 8チャンネル入力による柔軟な信号処理
BX-80 Mixer は、8系統のモノラル・ライン入力端子を備えています。これにより、複数の楽器やエフェクターからの信号を同時にミキシングできます。特に、複数のコンパクトエフェクターを組み合わせて使用する際に、それぞれの信号レベルを最適化し、全体のサウンドメイクを緻密に行うことができます。
2. エフェクトループ端子による応用性
各チャンネルにエフェクトループ端子が搭載されている点が、BX-80 Mixer の最大の特徴と言えるでしょう。これにより、各チャンネルの信号を個別に外部エフェクターに送り、処理した信号を再びミキサーに戻すことが可能です。例えば、特定のギターサウンドにだけコーラスをかけたり、ベースラインにコンプレッサーを適用したりと、チャンネルごとに異なるエフェクト処理を施すといった、高度なサウンドデザインが実現できます。
3. マスターアウトとモニターアウト
マスターアウトからは、ミキシングされた最終的な信号が出力されます。レコーディングやPAシステムへの接続に利用できます。また、モニターアウトも備わっており、ミキシングエンジニアや演奏者自身が、独立してモニタリング音量や信号を確認することが可能です。
4. EQとレベル調整
各チャンネルには、シンプルな2バンドEQ(ハイ、ロー)とレベル調整ノブが搭載されています。これにより、各入力信号の周波数バランスや音量を細かく調整できます。これにより、複数の音源が混ざり合った際でも、それぞれの楽器の聴こえ方を調整し、クリアでバランスの取れたサウンドを作り上げることができます。
5. コンパクトさと堅牢性
Boss 製品らしい堅牢な筐体と、比較的小さなサイズ感も魅力です。ラックマウントなどはできませんが、デスクトップでの使用や、限られたスペースでのセットアップにも適しています。持ち運びも比較的容易で、スタジオワークだけでなく、ライブでのサブミキサーとしても活躍できるでしょう。
まとめ
Boss / BX-80 Mixer は、単なるミキサーとしてだけでなく、エフェクトループ端子を活用することで、ギターエフェクターシステムに独自の柔軟性と応用性をもたらすことができるユニークな機材です。複数のエフェクターを駆使するギタリストや、サウンドデザインにこだわりを持つ音楽制作者にとって、このミキサーはとても強力なツールとなり得ます。ぜひ、その可能性を探求してみることをおすすめします。