
ADDAC System
ADDAC911C
ユーロラック・モジュラーシンセサイザー用のモジュレーターであり、複雑なLFOやエンベロープを生成し、アルペジエーター機能も備えています。楽曲に有機的で変化に富んだ動きを与えることができます。
ADDAC911C のレビュー
ADDAC System / ADDAC911C とは
ADDAC System / ADDAC911C は、ユーロラックモジュラーシンセサイザー向けに設計された、ユニークなテープエコーシミュレーターです。テープエコー特有の飽和感や揺らぎ、そして個性的なサウンドキャラクターをデジタルで再現しており、既存のテープエコーでは得られない柔軟なサウンドメイクを実現します。
ADDAC System / ADDAC911C の特徴
1. アナログライクなテープエコーサウンド
ADDAC911C は、テープエコーの持つ温かみのあるサチュレーションや、ローファイな質感を忠実に再現します。テープの速度やコンディションをモジュレーションできるため、ヴィンテージテープエコーのような揺らぎや個性的なキャラクターをサウンドに付加できます。
2. 充実したコントロールとモジュレーション
ノブによる直感的な操作はもちろん、CV入力が豊富に用意されています。これにより、LFOやエンベロープなどの外部モジュレーションソースから、フィードバック量、ディレイタイム、テープスピードといったパラメーターをコントロールできます。これにより、ダイナミックで表情豊かなエフェクトサウンドを生み出すことが可能です。
3. 複数のディレイライン
ADDAC911C は、独立した2つのディレイラインを備えています。それぞれのディレイタイムやフィードバック量を個別に設定できるため、複雑なリズムパターンやステレオイメージを活かしたサウンドデザインができます。ステレオパンニングも可能で、空間的な広がりを意図したエフェクトも実現できます。
4. モノラル/ステレオ対応
ADDAC911C は、モノラル入力/ステレオ出力、ステレオ入力/ステレオ出力に対応しています。これにより、モノラルソースにリッチなステレオエコーをかけたり、ステレオソースの広がりを活かしたエコー処理を行ったりと、柔軟なルーティングができます。
5. ユニークな「Tape Degradation」機能
この機能は、テープエコーの経年劣化をシミュレートするものです。テープの摩耗やヘッドの汚れといった要素をデジタルで再現し、サウンドに独特のローファイ感やノイズを加えることができます。これにより、他にはない個性的なサウンドエフェクトを生み出すことができます。
まとめ
ADDAC System / ADDAC911C は、単なるテープエコーのシミュレーターに留まらず、モジュラーシンセサイザーならではの自由度と創造性を兼ね備えたエフェクターです。アナログライクなサウンドキャラクターと、CVによる詳細なモジュレーション機能を活用することで、音楽制作における新たなインスピレーションを得られるでしょう。個性的なサウンドを追求するプロフェッショナルにとって、とても頼りになるエフェクターと言えるでしょう。