
Lehle
P-Split III
ギターの信号を2系統に分岐・合成するアクティブ・パッシブ切替可能なDIボックス。ノイズを低減し、ピュアなサウンドを維持しながら、アンプ2台での同時使用や、チューナーアウトとしても活用できます。
P-Split III のレビュー
Lehle / P-Split III とは
Lehle / P-Split III は、ギターやベースといった楽器の信号を、ノイズや音質劣化を最小限に抑えながら、2系統または3系統に分岐させるパッシブ・インプット・セレクターです。特に、複数のアンプやエフェクターを同時に使用する際、信号の干渉やインピーダンスの問題を解決するために設計されています。
Lehle / P-Split III の特徴
1. 信号の忠実な分岐
この製品は、アクティブ回路を一切使用しないパッシブ設計を採用しています。これにより、楽器本来のサウンドキャラクターを損なうことなく、信号をロスなく分岐させることができます。例えば、2台のアンプに同じ信号を送りたい場合でも、それぞれのサウンドに影響を与えることなく、ピュアな信号を伝達します。
2. グラウンド・ループの解消
複数のアンプやエフェクターを接続すると、グラウンド・ループによるハムノイズが発生することがあります。P-Split III は、グラウンド・リフト機能(GND LIFTスイッチ)を搭載しており、このスイッチをオンにすることで、グラウンド・ループを効果的に解消できます。これにより、クリーンでノイズのないサウンドを得られます。
3. 複数アンプへの出力
本製品は、最大3系統の出力端子を備えています。これにより、例えば、ギターアンプ、ベースアンプ、そしてDIボックスを同時に接続するといった、複雑なシステム構築がかんたんに行えます。各出力は独立しており、それぞれの接続先で信号が干渉し合うこともありません。
4. 高品質なトランスフォーマー
内部には、高品質なトランスフォーマーが使用されています。このトランスフォーマーは、信号のアイソレーション(絶縁)を行い、グラウンド・ループの解消に貢献すると同時に、信号のレベルを調整する役割も担います。これにより、インピーダンスのミスマッチによる音痩せを防ぎ、安定した信号伝達を実現します。
5. コンパクトで堅牢な筐体
P-Split III は、ライブでの使用にも耐えうる堅牢な金属製筐体を採用しています。そのコンパクトなサイズ感も魅力で、ペダルボード上でも場所を取らずに設置できます。スイッチ類も耐久性に優れたものが使用されており、長期間にわたって安心して使用できる設計です。
まとめ
Lehle / P-Split III は、複数のアンプやエフェクターを組み合わせたシステムを構築する上で、信号の品質を保ちながらノイズ問題を解決してくれる、とても頼れる存在です。特に、サウンドの忠実な分岐やグラウンド・ループの解消といった点においては、その性能の高さを実感できるでしょう。複雑なシステムを構築するプロフェッショナルにとって、非常に有用なツールであり、おすすめできるエフェクターです。