
Matthews Effects
The Alchemist
クリーンブースト、ローゲインオーバードライブ、そしてトレブルブースターを1台に集約した多機能エフェクター。アンプのキャラクターを活かしつつ、サウンドに艶やバイト感を加えるのに最適。
The Alchemist のレビュー
Matthews Effects / The Alchemist とは
Matthews Effects / The Alchemist は、真空管アンプの持つ豊かな倍音とダイナミクスをペダルサイズで実現することを目指した、ユニークなオーバードライブ/ブースターペダルです。ゲルマニウムトランジスタとJFETを巧みに組み合わせることで、ヴィンテージライクなウォームなサウンドから、パワフルでモダンなドライブサウンドまで、幅広い表現力を獲得しています。
Matthews Effects / The Alchemist の特徴
1. ゲルマニウムとJFETのハイブリッド設計
このペダルの最大の特徴は、ヴィンテージサウンドに欠かせないゲルマニウムトランジスタと、モダンなサウンドメイクで活躍するJFETを一つの筐体に収めた点です。これにより、ゲルマニウム由来の滑らかで耳当たりの良いオーバードライブと、JFETによるクリアでパワフルなドライブサウンドを、単体で、あるいは組み合わせて出力することができます。この組み合わせが、The Alchemistに深みのある倍音とニュアンス豊かなレスポンスをもたらしています。
2. 3つのモードによるサウンドキャラクターの変化
The Alchemistは、3つの異なるモードを搭載しており、それぞれが独自のサウンドキャラクターを持っています。
- Clean/Boostモード: ギターのサウンドをわずかにプッシュし、倍音を豊かにしてくれます。クリーンサウンドに艶を与えたり、アンプのヘッドルームを少しだけ押し広げたい場合に最適です。
- Warm Driveモード: ゲルマニウムトランジスタが前面に出た、ヴィンテージスタイルのウォームなオーバードライブサウンドを出力します。ピッキングニュアンスに細かく反応し、コード弾きでは豊かな響きを、単音弾きでは歌うようなサステインを生み出します。
- JFET Driveモード: JFETの特性を活かした、よりパワフルでダイナミックなドライブサウンドです。ピッキングの強弱による音量や歪み具合の変化が大きく、アグレッシブなリードプレイにも対応できます。
3. ゲインとボリュームの独立コントロール
ゲインとボリュームがそれぞれ独立してコントロールできるため、サウンドメイクの幅がとても広がります。Warm Driveモードで繊細なクランチを作り出し、ボリュームを上げてブーストさせるといった使い方もかんたんにできます。JFET Driveモードでアンプライクな歪みを作り、ゲインを絞ってクリーンブースターのように使うことも可能です。
4. トレブルとベースのEQコントロール
各モードのサウンドキャラクターをさらに細かく調整するために、トレブルとベースのEQコントロールが備わっています。これにより、ギターやアンプとの相性を調整したり、楽曲のミックスの中でギターサウンドを際立たせたりすることができます。EQの効きも自然で、サウンドを損なうことなくトーンシェイピングが可能です。
5. 9VDC/センターマイナス給電
一般的なエフェクターと同じく、9VDC/センターマイナスのアダプターで駆動するため、既存のペダルボードにもスムーズに組み込めます。消費電流も控えめなため、電源供給にもそれほど気を使う必要がありません。
まとめ
Matthews Effects / The Alchemist は、ゲルマニウムとJFETという二つの異なる素子の特性を融合させることで、他にはないユニークなサウンドを生み出すオーバードライブ/ブースターペダルです。クリーンブーストからウォームなオーバードライブ、パワフルなドライブサウンドまで、多彩な表現力を持ち合わせており、様々なジャンルのギタリストや音楽制作のプロフェッショナルにとって、サウンドメイクの強力な味方となるでしょう。その汎用性とサウンドクオリティから、多くのギタリストにおすすめできるエフェクターです。