
Montreal Assembly
Count to 5
3つの独立したディレイエンジンと、それらを操作する多数のノブを備えたユニークなディレイ/サンプル&ホールドエフェクター。ランダム性や複雑なテクスチャを作り出し、予測不能で実験的なサウンドを生み出します。
Count to 5 のレビュー
Montreal Assembly / Count to 5 とは
Montreal Assembly / Count to 5 は、カナダのモントリオールに拠点を置くMontreal Assemblyが開発した、ユニークなサンプル&ホールド・エフェクターです。3つの独立したディレイ・エンジンを搭載し、それぞれが独自のアルゴリズムで動作します。これにより、単なるピッチシフトやディレイとは一線を画す、予測不能かつ音楽的なサウンドを生み出すことができます。
Montreal Assembly / Count to 5 の特徴
1. 3つの独立したディレイ・エンジン
Count to 5は、それぞれ異なる機能を持つ3つのディレイ・エンジンを搭載しています。1つ目のエンジンは、サンプル&ホールド機能に特化しており、入力された音を一定時間保持し、それを繰り返し再生します。2つ目のエンジンは、ピッチシフターとしての機能も持ち合わせており、サンプリングした音を半音単位で変化させることができます。3つ目のエンジンは、より複雑なテクスチャやグリッチサウンドを生み出すための機能を提供します。これらのエンジンを組み合わせることで、多様なサウンドデザインが可能となります。
2. 直感的なインターフェースと深いサウンドメイク
Count to 5の操作は、5つのノブと2つのフットスイッチという、一見シンプルながらも奥深いコントロールを備えています。各ノブは、サンプルレート、ホールドタイム、フィードバック、ピッチシフト量、そしてエフェクトのブレンドなどを調整します。これらのパラメータを組み合わせることで、音楽的なニュアンスから実験的なサウンドまで、幅広い表現ができます。直感的な操作性ながら、サウンドメイクの幅はとても広いです。
3. 予測不能なグリッチとテクスチャ
Count to 5の魅力の一つは、その予測不能なサウンドキャラクターです。特に、サンプリングレートやホールドタイムを極端に設定した場合、独特なグリッチノイズやデジタルノイズが発生します。これらのノイズは、意図しない偶然の産物でありながら、音楽に独特のテクスチャやアクセントを与えることができます。この特性を理解し、意図的に活用することで、楽曲に新たな次元を加えることができるでしょう。
4. MIDIコントロールによる高度な連携
Count to 5は、MIDI入力に対応しています。これにより、外部MIDIデバイスからのコントロールが可能となり、シーケンサーやDAWとの連携が容易になります。例えば、MIDIクロックと同期させることで、ディレイタイムやホールドタイムを正確にコントロールできます。また、MIDI CCメッセージを用いて各パラメーターを操作することもできるため、ライブパフォーマンスでの複雑なサウンドチェンジや、スタジオでの緻密なサウンドデザインが可能です。
5. オールアナログ回路設計(一部デジタル処理)
Count to 5は、入力信号のルーティングや一部のサンプル処理はデジタルで行われていますが、オーディオ信号の経路にはアナログ回路が使用されています。これにより、温かみのあるアナログサウンドの質感と、デジタル処理による精緻なコントロールを両立させています。このハイブリッドな設計思想が、Count to 5のユニークなサウンドキャラクターを形成しています。
まとめ
Montreal Assembly / Count to 5 は、そのユニークなサンプル&ホールド機能と、3つの独立したディレイ・エンジンによる多彩なサウンドメイキング能力で、音楽制作のプロフェッショナルに強くおすすめできるエフェクターです。予測不能なグリッチサウンドから、緻密にコントロールされたピッチシフト、そして独特のテクスチャまで、この一台で幅広い表現が可能です。MIDIコントロールにも対応しており、既存のシステムとの連携もかんたんです。既存のエフェクターでは到達できないサウンドを求める方にとって、このエフェクターは非常に魅力的な選択肢となるでしょう。