
Roland
GR-30
ギターをMIDI信号に変換し、シンセサイザーやコンピューターと連携させるギターシンセサイザー。多彩な音色やエフェクトをギターで演奏でき、音楽制作の可能性を広げます。
GR-30 のレビュー
Roland / GR-30 とは
Roland / GR-30 は、ギターをMIDI楽器へと変換するギターシンセサイザー・システムの代表的なモデルです。ギターの演奏情報をMIDIデータに変換し、外部のMIDI音源モジュールやコンピューターのDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)などをコントロールすることができます。これにより、ギターの演奏スタイルをそのままに、シンセサイザーやドラムサウンドなど、多様な音色を鳴らすことが実現します。
Roland / GR-30 の特徴
1. ギター演奏のMIDI変換能力
GR-30の最も核となる機能は、ギターの演奏情報を正確にMIDIデータへと変換する能力です。ピッチ、ベロシティ、ノートオン/オフといったギターの演奏ニュアンスをMIDI信号に落とし込みます。これにより、ギターのダイナミクスを活かしたシンセサイザーの演奏や、複雑なフレーズの打ち込みをギターで行うことが、とてもスムーズにできるようになります。
2. 内蔵シンセサイザーと豊富なサウンド
GR-30本体には、GM2準拠のサウンドエンジンが搭載されており、約300種類のプリセットサウンドと100種類のユーザーサウンドを用意しています。ピアノやストリングスといったアコースティック楽器から、パワフルなシンセリード、ベースサウンドまで、幅広い音色をギター一本で操ることが可能です。外部音源と組み合わせることで、その表現力はさらに広がります。
3. ギター/MIDIリアルタイム・エフェクト
ギターサウンドとMIDIサウンドにそれぞれ独立したエフェクトをかけることができます。ギター側にはオーバードライブ、コーラス、ディレイ、リバーブといった定番のエフェクトを搭載。MIDI側にも同様のエフェクトが用意されており、サウンドメイクの幅をとても広げてくれます。ギターの音色とシンセサイザーの音色をブレンドし、一体感のあるサウンドを作り出すことがかんたんにできます。
4. ギター・シンセ・モード
GR-30には、ギターの弦ごとに独立したシンセサイザーサウンドを割り当てることができる「ギター・シンセ・モード」が搭載されています。例えば、低音弦にはベースシンセ、高音弦にはリードシンセといったように、6本の弦それぞれに異なる音色を設定できます。これにより、ギター本来の演奏性を維持しながら、多重的なサウンドをリアルタイムに作り出すことが可能です。
5. 独立したギター・アウトプット
MIDI出力とは別に、エフェクト処理されたギターサウンドをそのまま出力できる「ギター・アウトプット」端子も備えています。これにより、ギターアンプに直接接続したり、ギターサウンドとMIDIサウンドを別々のミキサーチャンネルで処理したりすることができます。ギター本来のサウンドとシンセサイザーサウンドを、それぞれ最適な方法でミックスすることが可能です。
まとめ
Roland / GR-30 は、ギターをMIDIギターとして活用するための強力なツールです。ギターの表現力をそのままに、シンセサイザーのサウンドを自在に操りたいクリエイターにとって、とても魅力的な製品と言えるでしょう。ギター演奏とシンセサイザーサウンドの融合による新しい音楽表現の可能性を追求したい方には、ぜひおすすめしたい一台です。