Diezel / Diezel Zerrer とは

Diezel / Diezel Zerrer は、ドイツのハイエンドアンプブランドである Diezel が放つ、ペダル形式のプリアンプ/オーバードライブエフェクターです。Diezel のフラッグシップモデルであるアンプのサウンドキャラクターを凝縮し、ペダルボードへの組み込みやすさと操作性を追求した設計となっています。レコーディングスタジオやライブパフォーマンスにおいて、Diezel サウンドをより手軽に、そして自在にコントロールしたいと考えるギタリストにとって、強力な選択肢となるでしょう。

Diezel / Diezel Zerrer の特徴

1. Diezel アンプ直系のサウンドキャラクター

Diezel Zerrer の最大の特徴は、Diezel Amplification の象徴とも言える、あのダイナミックでパワフル、そして倍音豊かなサウンドをペダルで再現している点です。特に、Vetta II や Herbert といったハイエンドモデルのプリアンプ回路をベースに設計されており、クリーンからクランチ、そして高ゲインのディストーションまで、幅広いゲインレンジをカバーします。ギター本来の鳴りを活かしつつ、アンプライクな粘り強さと抜けの良さを両立させているため、ギター側のボリュームやピッキングニュアンスへの追従性もとても優れています。

2. 3チャンネル仕様による柔軟なサウンドメイク

Diezel Zerrer は、CLEAN、CRUNCH、LEAD という 3つの独立したチャンネルを備えています。CLEAN チャンネルは、煌びやかなクリーンサウンドから、ピッキングの強弱で表情を変えるチューブクランチまで対応します。CRUNCH チャンネルは、ロックサウンドの要となる、ピッキングニュアンスに敏感に反応するバイト感のあるサウンドが特徴です。LEAD チャンネルは、ソロパフォーマンスに最適な、サステイン豊かでファットなディストーションサウンドを提供します。これらのチャンネルを組み合わせることで、多彩なギターサウンドを一台で実現できるため、ステージ上でのサウンドチェンジもかんたんです。

3. 豊富なトーンシェイピング機能

各チャンネルには、独立した EQ (Bass, Middle, Treble) コントロールが搭載されており、細やかなトーンメイキングが可能です。さらに、プレゼンスやマスターボリュームといったコントロールも備え、アンプライクなサウンドキャラクターをより追求できます。これにより、使用するギターやアンプ、そして自身の好みに合わせて、理想のサウンドへと緻密に調整していくことができます。

4. MIDI スイッチング対応

Diezel Zerrer は MIDI コマンドに対応しており、外部の MIDI スイッチャーや DAW と連携させることで、チャンネル切り替えやエフェクトのオン/オフをプログラムすることができます。これにより、複雑なエフェクトチェインを構築している場合でも、シームレスなサウンドチェンジを実現できます。ライブパフォーマンスの効率化や、レコーディングにおけるセッションの質向上に貢献します。

5. スピーカーシミュレーション機能搭載

背面には、キャビネットシミュレーターをバイパスするスイッチと、ON/OFFできるスピーカーシミュレーターが搭載されています。これにより、アンプに直接接続するだけでなく、ミキサーやオーディオインターフェースに直接接続して、リアルなアンプサウンドを得ることもできます。レコーディングにおいては、アンプリファインされたサウンドを DAW にダイレクトに録音できるため、音作りの幅が広がります。

まとめ

Diezel / Diezel Zerrer は、Diezel アンプの持つ強力なサウンドキャラクターをペダルフォーマットで手軽に手に入れられる、まさに画期的なエフェクターです。3チャンネル仕様による柔軟なサウンドメイク、豊富なトーンシェイピング機能、そして MIDI スイッチングやスピーカーシミュレーションといった実用的な機能も充実しており、プロフェッショナルな現場での使用にも十分耐えうるクオリティを持っています。Diezel サウンドを求めるギタリストにとって、これは間違いなくおすすめできるエフェクターです。