
EarthQuaker Devices
Aurelius
ビンテージ・ファズ・サウンドにインスパイアされた、パワフルで表現力豊かなファズペダル。ゲルマニウム・トランジスタを使用し、ウォームで荒々しいトーンから、バイト感のある攻撃的なサウンドまで、多彩な表情を生み出します。
Aurelius のレビュー
EarthQuaker Devices / Aurelius とは
EarthQuaker Devices / Aurelius は、伝説的なレコーディング・エンジニア、エディ・クレイマー氏のシグネチャー・モデルとして開発された、多機能なコンプレッサー・エフェクターです。ギターやベースだけでなく、ボーカルやドラムなど、様々な楽器のサウンドに音楽的なコンプレッションとサチュレーションを加えることができます。
EarthQuaker Devices / Aurelius の特徴
1. Aura Control
Aureliusの最大の特徴の一つが、このAura Controlノブです。このノブは、コンプレッションのキャラクターを劇的に変化させます。時計回りに回していくと、よりタイトでアグレッシブなコンプレッションになり、サウンドにパンチと存在感が増します。逆に反時計回りに回すと、よりスムースでナチュラルなコンプレッションとなり、楽器本来のダイナミクスを活かしつつ、耳障りなピークを抑えることができます。このコントロールにより、リフの粒立ちを揃えたり、ソロのサステインを豊かにしたりと、演奏表現の幅を広げることが可能です。
2. Attack and Release
AttackとReleaseノブは、コンプレッシャーの応答速度を細かく調整するために用意されています。Attackノブは、信号が設定された閾値を超えた際にコンプレッションがかかり始めるまでの時間をコントロールします。速く設定すればアタック音を潰し、遅く設定すればアタック音を強調できます。Releaseノブは、信号が閾値以下になった後にコンプレッションが解除されるまでの時間を制御します。速く設定すればリリースタイトになり、遅く設定すればより自然な響きになります。これらのノブを組み合わせることで、サウンドのキャラクターを様々に変化させることができます。
3. Blend
Blendノブは、コンプレッションされた信号と原音(ドライ信号)をミックスする割合を調整します。この機能を使うことで、コンプレッションによる音痩せを防ぎつつ、ダイナミクスをコントロールすることが可能です。例えば、 Blendノブを上げて原音を多くミックスすることで、コンプレッション感を抑えながらも、リバーブやディレイの残響をクリアに保つことができます。これは、特にギターサウンドで、ピッキングのニュアンスを失いたくない場合にとても有効です。
4. Color
Colorノブは、コンプレッションと同時にサチュレーション(倍音付加)の効果をコントロールします。このノブを回すことで、サウンドに暖かみのあるオーバードライブ感や、倍音豊かな倍音成分を加えることができます。これにより、単なる音量調整だけでなく、サウンドに独特のキャラクターと深みを与えることが可能です。オーディオ信号にわずかな温かみを加えることから、しっかりと歪ませるような使い方もできます。
5. Limiter Switch
Aureliusには、Limiterモードを切り替えるスイッチが搭載されています。このスイッチをオンにすると、コンプレッションがより積極的に働き、信号のピークを効果的に抑制するリミッターとして機能します。これにより、レコーディングにおける音割れを防いだり、ライブパフォーマンスで急激な音量変化を吸収したりと、様々な場面でサウンドを安定させることができます。
まとめ
EarthQuaker Devices / Aurelius は、その多彩なコントロールと音楽的なサウンドキャラクターにより、レコーディング・エンジニアであるエディ・クレイマー氏のこだわりが詰まった、とても優れたコンプレッサー・エフェクターと言えます。ギターやベースはもちろん、ボーカルやドラムのトラックにも適用できる汎用性の高さは、音楽制作の現場で強力な武器となるでしょう。サウンドに深みやパンチ、そして独特の質感を加えたいと考えているプロフェッショナルの方々にとって、非常に価値のある一台です。このエフェクターは、サウンドメイクの可能性を大きく広げてくれるはずです。ぜひ一度お試しになることをおすすめします。