
Stone Deaf
Rise & Shine
ギターのピッチを自在にコントロールできるピッチシフター/ディレイペダル。最大で±1オクターブのシフトが可能で、独特のアーミング奏法のようなサウンドや、厚みのあるコーラス効果、さらにはディレイとしても使用できます。
Rise & Shine のレビュー
Stone Deaf / Rise & Shine とは
Stone Deaf / Rise & Shine は、イギリスのブランドStone Deafが手がける、ブティック系ギターエフェクターです。その名の通り、ギターサウンドに「急激な上昇(Rise)」と「輝き(Shine)」をもたらすことをコンセプトとしています。真空管アンプの持つダイナミクスや倍音感をデジタルで再現しつつ、アナログ回路ならではの温かみとピッキングニュアンスへの追従性を両立させた、マニアックながらも実用性の高いオーバードライブ/ブースターペダルと言えるでしょう。
Stone Deaf / Rise & Shine の特徴
1. 真空管ライクなキャラクター
このエフェクターの最大の特徴は、まるで真空管アンプをフルボリュームで鳴らしたかのような、リッチな倍音とコンプレッション感です。クリーンブーストからクランチ、さらにディストーションサウンドまで、ピッキングの強弱やギターのボリューム操作によって幅広いサウンドメイクができます。特に、オーバードライブペダルでありながら、アンプライクなレスポンスを重視する方には、とても魅力的なキャラクターと言えます。
2. Variable "Attack" ノブによる多彩なサウンドメイク
「Attack」と名付けられたこのノブは、単なるゲインコントロールではありません。このノブを回すことで、サチュレーションの度合いや倍音のキャラクターが変化し、クリーンなブーストから、ウォームなオーバードライブ、そしてローゲインディストーションまで、サウンドの質感そのものをコントロールできます。このノブひとつで、アンプのゲインを微調整するような感覚で、サウンドのキャラクターを大きく変えることができるのは、このペダルの大きな強みです。
3. Tone Control は「Shaping」
一般的なトーンコントロールとは異なり、「Shaping」と名付けられたこのツマミは、サウンドのキャラクターを「形作る」ためのものです。低域の量感を調整するだけでなく、中域の押し出し方や高域の含まれ具合にも影響を与え、ギターやアンプとの相性を調整するのに役立ちます。単に音をこもらせたり、シャープにしたりするのではなく、サウンド全体のバランスを整えるための繊細なコントロールができます。
4. 2つのフットスイッチによる柔軟な操作性
Rise & Shine は、トゥルーバイパス/エフェクトON/OFFのフットスイッチとは別に、ATTACKノブのキャラクターを変化させる「Rise」と「Shine」の2つのインディペンデントなフットスイッチを備えています。これにより、楽曲の展開に合わせてサウンドを切り替えたり、ソロで音圧を稼ぐといった使い分けがかんたんにできます。例えば、「Rise」でブーストし、「Shine」でよりアグレッシブなサウンドにするなど、ライブパフォーマンスにおいてとても重宝する機能です。
5. コンパクトながらも堅牢な作り
Stone Deaf製品らしい、堅牢な金属製筐体を採用しています。コンパクトながらも、ツアーやレコーディングでの酷使にも耐えうる設計となっており、安心して現場で使用できます。また、そのユニークなデザインも、ペダルボードのアクセントとして存在感を放ちます。
まとめ
Stone Deaf / Rise & Shine は、真空管アンプの持つダイナミクスや倍音感をデジタル処理で再現しつつ、アナログ回路ならではの温かみとピッキングニュアンスへの追従性を高次元で両立させた、非常に意欲的なエフェクターです。その多彩なコントロールと柔軟な操作性は、レコーディングエンジニアやサウンドデザイナーといった、音作りにこだわるプロフェッショナルにこそ、ぜひ試していただきたいエフェクターです。サウンドに新たな輝きをもたらす、おすすめのオーバードライブ/ブースターペダルと言えるでしょう。