
Akai
Deep Impact
ギターの信号をベースギターのようなサウンドに変換する、ユニークなデジタル・オクターバー/フィルター・エフェクター。リッチで太い低音域を作り出し、ギターサウンドに厚みと存在感を与えます。
Deep Impact のレビュー
Akai / Deep Impact とは
Akai / Deep Impact は、1990年代後半に登場した、ベース用のユニークなデジタル・エンベロープ・フィルター・エフェクターです。単なるフィルターサウンドに留まらず、シンセベースのような多彩な音色変化を実現することに特化しています。その独特なサウンドメイク能力から、今なお多くのベーシストに支持されています。
Akai / Deep Impact の特徴
1. 高度なエンベロープ・フィルター機能
Deep Impactの核となるのは、その強力なエンベロープ・フィルター機能です。ピッキングの強弱やニュアンスに反応して、フィルターのカットオフ周波数が変化します。これにより、ワウペダルとは一線を画す、生々しく有機的なサウンドメイクができます。レスポンスの速さや感度を細かく調整できるため、プレイヤーの演奏スタイルに合わせた繊細なサウンドデザインが可能です。
2. シンセサイザーライクなサウンド
このエフェクターの最大の特徴は、シンセサイザーを彷彿とさせるサウンドをベースで作り出せる点にあります。フィルターのモジュレーションや、共鳴度(Resonance)の調整、そして内蔵されているオシレーター(LFO)を組み合わせることで、ベースサウンドに浮遊感やうねり、アタック感などを付与できます。これにより、一般的なベースエフェクターでは到達できない、個性的なサウンド表現を追求できます。
3. 充実したプリセットとユーザーメモリー
Deep Impactは、工場出荷時のプリセットが豊富に用意されており、様々なサウンドをすぐに試すことができます。さらに、自分好みに作り込んだサウンドをユーザーメモリーに保存できるため、ライブやレコーディングで素早くサウンドを切り替えることが可能です。これは、音楽制作の現場ではとても重宝する機能と言えるでしょう。
4. MIDIコントロールへの対応
MIDI入出力端子を備えている点も、このエフェクターの特筆すべき点です。これにより、外部のMIDIコントローラーやシーケンサーからDeep Impactのパラメーターを制御することができます。例えば、プログラムチェンジでプリセットを切り替えたり、CCメッセージでフィルターのカットオフやレゾナンスをリアルタイムに変化させたりといった、高度なパフォーマンスや自動化されたサウンドメイキングが実現します。
5. 多彩なエフェクトの組み合わせ
エンベロープ・フィルター以外にも、ディレイやピッチシフターといったエフェクトも内蔵されており、これらを組み合わせて使用することができます。フィルターサウンドとディレイを組み合わせることで、独特な空間系のサウンドを生み出したり、ピッチシフターでオクターブ上の音を加えたりと、サウンドの可能性はさらに広がります。
まとめ
Akai / Deep Impact は、単なるベース用エフェクターという枠を超え、シンセベースのようなサウンドクリエイトを可能にする、とてもユニークでパワフルな機材です。その高度なフィルター機能、シンセライクな音作り、MIDIコントロールへの対応など、音楽制作のプロフェッショナルが求める表現力を高いレベルで提供してくれます。既存のベースサウンドに飽きた方や、新しい音響世界を追求したい方にとって、このエフェクターはまさに探求のしがいがあるエフェクターであり、強くおすすめできます。