
Guyatone
PS-22 Para EQ
ギターのサウンドを自在にコントロールできるパラメトリックイコライザー。周波数帯域、ゲイン、Q(共鳴度)を個別に調整できるため、特定の音域を強調したり削ったりして、理想のトーンを作り出すことができます。
PS-22 Para EQ のレビュー
Guyatone / PS-22 Para EQ とは
Guyatone / PS-22 Para EQ は、1980年代に登場したパラメトリック・イコライザー・ペダルです。ギターサウンドの周波数特性を細かく調整することで、求める音色を自在に作り出すことができる点が最大の特徴です。単なるトーンコントロールとは一線を画し、より専門的なサウンドメイキングを求めるギタリストやサウンドエンジニアにとって、画期的なツールとして注目されました。
Guyatone / PS-22 Para EQ の特徴
1. 精密な周波数帯域調整
PS-22は、3つの独立したイコライザー・セクションを備えています。それぞれのセクションは、LOW(低域)、MID(中域)、HIGH(高域)の周波数帯域を担当し、さらに各帯域で「Level」と「Freq」の2つのノブで調整できます。「Freq」ノブで調整したい周波数ポイントを設定し、「Level」ノブでその周波数帯域の音量(ブーストまたはカット)を決定します。この細やかな調整により、特定の周波数帯域をピンポイントで狙い、サウンドを理想的な形に加工することが可能です。
2. MIDコントロールの柔軟性
特に注目すべきはMIDコントロールの自由度です。MIDセクションには「Freq」ノブの他に「Q」というノブも搭載されています。この「Q」ノブは、選択したMID周波数帯域の「幅」を調整する役割を果たします。Q値を狭く設定すれば、その周波数帯域を鋭く削ったり持ち上げたりでき、逆に広く設定すれば、より自然で広範囲なサウンドの変化をもたらします。この機能が、サウンドに個性を与えたり、アンサンブルの中でギターを目立たせたりする際にとても役立ちます。
3. ブースト/カットの幅広さ
各帯域の「Level」ノブは、±12dBという広範囲なブースト・カットができます。これにより、単に音色を整えるだけでなく、特定の周波数を大幅に強調してソロを際立たせたり、不要な帯域を深くカットしてノイズを低減したりと、ダイナミックなサウンドメイキングが実現できます。
4. ヴィンテージサウンドへのアプローチ
PS-22は、その特性からヴィンテージアンプのサウンドを再現したり、現代的なサウンドにヴィンテージ感を付加したりする際にも活用できます。例えば、ローエンドをタイトにしたい場合や、ミッドレンジのバイト感を強調したい場合など、細かな調整で当時のサウンドニュアンスに近づけることができます。
5. コンパクトで堅牢なボディ
当時のエフェクターとしては、比較的小さく、しかしながら堅牢な金属筐体で製造されています。ライブでの使用や、ペダルボードへの組み込みを考慮した実用的な設計と言えるでしょう。
まとめ
Guyatone / PS-22 Para EQ は、その精密な周波数調整能力と柔軟なMIDコントロールにより、ギタリストやサウンドクリエイターのクリエイティビティを刺激するパワフルなツールです。単なる音色補正にとどまらず、サウンドデザインの核となり得るポテンシャルを秘めています。サウンドメイキングの幅を広げたい方、独自のトーンを追求したい方には、ぜひ試してみていただきたいおすすめのエフェクターです。