
Ibanez
MT10 Mostortion Mos-Fet Distortion
ウォームでバイト感のある、真空管アンプライクな歪みが特徴のオーバードライブ/ディストーションペダル。Mos-Fetトランジスタを使用し、ピッキングニュアンスに敏感に反応する表現力豊かなサウンドが得られます。
MT10 Mostortion Mos-Fet Distortion のレビュー
Ibanez / MT10 Mostortion Mos-Fet Distortion とは
Ibanez / MT10 Mostortion Mos-Fet Distortion は、1980年代後半に登場した、モダンなディストーションサウンドを追求したペダルです。当時のギタリストが求めるパワフルかつクリアな歪みを実現するために、Mos-Fetトランジスタを採用し、その名は「Mostortion」という、より強力な歪みを意味する造語に由来しています。
Ibanez / Mostortion Mos-Fet Distortion の特徴
1. Mos-Fetによるスムースな歪み
このペダルの最大の特徴は、Mos-Fetトランジスタを採用している点です。これにより、一般的なシリコントランジスタを使用したディストーションペダルとは一線を画す、スムースで倍音豊かな歪みを生み出します。ギターのピッキングニュアンスにとても敏感に反応し、クリーンからクランチ、そしてヘヴィなディストーションまで、幅広いゲインレンジをカバーします。
2. 幅広いトーンシェイピング
MT10は、Gain、Tone、Levelというシンプルなコントロールながら、その可変幅がとても広いです。Gainノブで歪みの深さを調整し、Toneノブで高域のキャラクターをコントロールできます。特にToneノブは、アンプやギターの特性に合わせてサウンドを微調整するのに役立ち、ブライトなサウンドからダークなサウンドまで、望むトーンを作り出すことができます。
3. 優れたダイナミクスとタッチレスポンス
Mos-Fet回路は、ギターのボリュームやピッキングの強弱に対する反応がとても優れています。ギターのボリュームを絞ればクリーンなサウンドに戻り、ピッキングの強さを増せばよりアグレッシブな歪みが得られます。これは、ギタープレイの表現力を豊かにしてくれる重要な要素です。
4. ローノイズ設計
80年代後半のペダルとしては、比較的ノイズが少なく抑えられています。これにより、クリーンなサウンドとのミックスや、ダイナミクスを活かしたプレイにおいても、ノイズに邪魔されることなく演奏に集中できます。
5. アンプライクなサウンド
MT10は、アンプをプッシュしたような自然な歪み方をします。単なるエフェクター臭い歪みではなく、アンプ本来のキャラクターを引き出し、それを拡張するようなサウンドキャラクターを持っています。そのため、様々なギターアンプとの相性も良く、レコーディングでのアンプモデリングの代わりとしても活用できるポテンシャルを持っています。
まとめ
Ibanez / MT10 Mostortion Mos-Fet Distortion は、そのスムースで倍音豊かな歪み、優れたダイナミクス、そして幅広いトーンシェイピング能力により、多くのギタリストから支持されてきたディストーションペダルです。モダンなサウンドメイクはもちろん、ヴィンテージライクなニュアンスも作り出せる汎用性の高さは、音楽制作のプロフェッショナルにとって、サウンドの幅を広げる強力なツールとなるでしょう。まだ試したことのない方には、ぜひ一度手に取っていただきたいおすすめのペダルです。